Journal Hinoko Ameno

新米かあさんの記録です

保育士という職業ったら

 

 

一時保育を利用しはじめた。その日はなんと他所の子はキャンセルで息子1人のみ。風邪が流行っているのだろうか?

 

独身のときは交わることのなかった「保育士」という職業 (中学の職業体験だったけど)。

なんと尊いんだろ。

 

私は子どもと24時間一緒だなんて苦痛だから こうやって平日に時間を頂いて 「誰にも邪魔されず」黙々と家事ができて 綺麗な家で生活できる。


こんなささやかなことが実現できただけでも嬉しくなる。

 

こんな清々しくてわたしったら、息子がいない方がよかったのか?と皿を洗う。 (新生児のとき何度もおもったこと)

 

親 他者がどう思っていようが 彼に差し障りなくて 飄々としていて誰にも邪魔されない。

 

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月と生理はどうしてこうも

 

 

生理がきた。1年半年ぶり。

10月12日

 

スーパーへ 東に向かい自転車を漕ぐと 大きくて 橙色の月が 低い位置にある。

 

ドラッグストアの看板で見えなくなるよ。

 

もしや

ぶれないなあ

 

産前も満月に生理だったが、再開してもそうなりますか。

 

初めて息子を認可保育園へ送った帰り道

生理がきた なんだか ピッタリだった息子と離れて 「個」になる段階をしっかり経てる。

 

嬉しい。まだ授乳はしている。

 

酒も飲みたいし、何日か一人で旅をする。

 

息子用に購入したモンベルの布オムツ。

合わなくて 仕舞っておいた。

 

なので、布ナプキンにしてみたらいい仕事する。

 

 

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Father And Son.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目の前に欲しいものがある それはテクニックではなく

 

 

2018年秋、妊娠安定期に入ったころ

「ひまだし編み物でもするかなー.....」と思いつく。図書館で何冊か本を借りて。そのなかの三國万里子さんという方のデザインに惚れた。

 

いや、編まなくてもいいから欲しいわ。売ってないかなー、と思う。

 

いますぐ欲しい!編まなくてもいいから!どうやったら手に入る?

 

や、編むしかないしょ 泣

 

そのメラメラな物欲を原動力に 瞬間で 道具を Amazonや手芸屋さんで揃える。

 

一目惚れしたのは「エッフェルタワーのショール」かなり大判で よく見るとエッフェル塔の模様がたくさん入ってる。

洋装にも和装にもいけそうな感じ。気に入った。

これ、つくろ。

 

で、編み図あるけど どーすんの

なにこれ。何言ってるの?

どっから手をつけたらいいの?

始めの、棒に糸をくっつける方法もわからない。

 

編み物 ほんとうに何もしたことない。

パッチワークはやるけど。

祖母は洋裁の先生で、編み物をよくこさえていたが 今はやらないし 耳も悪いから教えを請えない。

 

棒と糸と 小物は揃った。

加えて キソのキソの ほんとーに初心者向けの棒針編みハウツー本を購入。

(それ読んでも理解できないコトばかり。だからyoutube をみたり)

 

毛糸は素直に指定のものでやる。

スウェーデンの羊毛。

結構 値がはった。数玉で何万円。

 

いきなりこの糸で始める勇気がない。

 

100均のアクリル毛糸を買って素振り。アクリルたわしを何枚かつくった。このアクリルたわしでさえ、ぐちゃぐちゃのホロホロのやつができた。

途中、上手くいかなくて泣いた。

 

こんなんで大丈夫か?

 

でも引き下がれないよ。よし、やるぞ。

前はみない。分からない記号と説明で恐くなるから。問題にぶつかったら、その時対処すればいい。

 

で、10月から編み始めて 1月に完成した。ささやかな目標は「出産までに」だったので。見事間に合った。

 

妊娠中は採血と編み物の往復。

 

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大作をつくった。

いきなり富士山登っちゃった。

出産後に編んだ赤ちゃんケープが楽勝に感じた。(赤ちゃんケープも大変だったけど エッフェルには敵わない)


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不器用でサイズ感も写真の通りにいかない。編み物の暗黙の了解がわからないところは我流で誤魔化した ケープは息子にピッタリだった。

 

フードから頬っぺたがはみ出る。

 

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かわいい シルエットがとても。

糸は珈琲染めのオーガニックコットン


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ふたり。聖母子像。

 

エッフェルタワーのショールの何が良いかって、北条政子みたいに 頭ごとすっぽり包まれること。

 

この冬 絶対活躍してくれる。

 

 

技術が欲しいのか その先か。いつも技術が欲しいことばかり。それでも良くて。

 

その先 を手に入れたら技術の獲得は後ろ振り向いた時だけ嬉しい。

 

言語も とある言語を話せることを目的にするか その語学を使って読みたい学術書があるから仕方なく 獲得するのか

 

その感覚。

 

息子もつかまり立ちした時は

かまり立つことが目的でなく 彼は ソファの上の 散らかった物 iPhoneとか.. を取りたかったみたい。

 

 

 

 

 

 

出産当日の記録 Ⅲ

 

 

放心

 

え....... お、終わった...................ああ............終わった!?

ショッキングなできごとで「終わった」ことにしかスポットが当たらない。

 

胸に赤児が載せられる。

産院の薄暗い暖色ライトのせいかな 血色が悪くみえる。髪はボーボー。泣かない。

 

上から水が垂れてくる

どうやら夫は私の上で泣いているようだ。

結果、ベッドに腰かけた夫に抱えられる形 やや仰向けの座位で産んだ。

 

正直 胸におかれた赤児のことは どうでもよかった。映画の告知にすら涙する私が 息子との出会いに全く感動しなかった。

「産まれた」「終わった」その事実に呆然としていた。赤ちゃんも呆然としているようだ。

 


わたしの頭上で夫がへその緒を切った。

 

 

 

「おしも裂けてるね。縫うね。」

 

 

「え!?」

会陰切開なしで産んだため わたしは裂けた。助産師さん曰く 院では稀なケースのようだ。初産だもん。

 

実は わたし 平素、注射でも泣く。

採血で泣く。

 

軽くパニックになるわたしを差し置いて黙々と処置が進む。

 

「イタイ!痛い!!」と言うものの すぎさった陣痛の方がはるかに衝撃で どうでも良い程度のチクチク したら痛みだ。出産という大地震を経て 身体が他者のものになったように 遠く感じる。

このとき体温も38.6℃あった。

汗まみれでハイになっている。

 

 「頭大きい!」「お目めパッチリしている」「血色がいい」など 6畳の部屋でワイワイ処置がすすむ。

「3330g 、頭囲33cm 胸囲33cm 」助産師見習いの院長の娘さんが測ってくれた。

 


わたしは2570g 主人は2800g で出生した。

息子のデカさはどこからきたのか。

わたしでもそんな大きい子産めるのか!!

母は股が裂け、多分尻も裂けたぞ。

 

 

産まれて大分たってから

「性別は!?」

 

 性別を確認することを 夫も私も忘れていた。

 

若い助産師さんが ヒョイと赤児を持ち上げる。

 

「ちんちん!!!!!!」

 

わたしは叫ぶ。

一同爆笑。

 

男...男が産まれた

わたしから男が産まれた

女姉妹で育ち 酒なしじゃあ、男性とうまく喋れやしない私から。

 

 

 

夫も裸になり 産まれた赤ちゃんを抱きしめていた。

 

 

 

しかし喉が渇いて しょうがない。

出産に良いとされるストローキャップは全く役に立たず(でてこねえ) 、水分を存分に摂取できてなかった。

 


「なんか冷たい飲み物ください、、、」

 

 

 

娘さんがオーガニック蜜柑ジュースと氷の入ったコップをもってきた。

 

人生で1番美味しい蜜柑ジュースだった。

 

 

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生後1日 息子の図

 

 


 

出産当日の記録 Ⅱ

 

「天雷无妄 (二爻)」

お産はどうなりますか。と易をふるとコレ。

出産前は何回も何回も「天雷无妄」

 

自分勝手な願望をいくら膨らませたところで、 現実を予測することはできません。 むしろ、自分の考えが及びもしないような 素晴らしい出来事が待っているに違いない! と無邪気に信じていた方がいいのかもしれない。 期待は裏切られるもの、 現実は予想を超えてくるものです。

出典: https://tankyuu.net/eki/iching25.html

 

この卦の意味を知ることになる。

 

駐車場に降りた瞬間、持っていた羽根枕を地面に落とし、そこに倒れ 波を凌いだ。

視界にモヤがかかっているよな 夢の中にいるような 現実感のない感じ。

 

産院への小道をはさんだ道は工事(?)をしているようで作業員と大きな車が止まっている。

 

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夫に抱えられ、院までのキツイ下り坂を降りる。検診のたび 何回この下り坂を 夫にしがみついて降りただろう。

 

ドアがひらき、助産師さんに迎えられた時には 柄にもなく彼女にしがみついた。

部屋に通され、チャコール色のまっさらなシーツのベッドに倒れて引き続き枕にしがみつく。

 

このとき子宮口は8cm。

「よくがんばったわ。うまくリラックスできてる。これがMAXの痛みだから。」と言っていた。

 

よかった、これがMAXか。

ならば耐え続けるしかない。

 

「18時から20時には産まれるわー」

 

........は? (たしかその時で14時くらい)

 

これを...あと数時間も!? 

絶望

 

助産師さん、腰をさすってくれているけど 「さすらないでー!」と思った。

けどもしかしたら痛みが和らぐかも、と期待したのと 声を出しただけで 1mm身体を動かしただけで どうにかなりそうな 非常に繊細で危うい波をかかえていたので ただ、耐えていた。

 

呼吸法はもはや消え去り

いつのまにか、絶叫していた。

 

絶叫というより

喉の奥を思いっきり開けて 声帯でなく「喉」という筒そのものから空気を出した。

喉がカッと開くイメージ。全力で開く。

 

「喉と産道が連結しているな」そう思った。赤子が産道をこじあけている。だからそのパワーが声になって、喉を開かせる!

 すごいすごい!

 

誰か別の人が部屋に入ってきた。きっと助産師Fさんと助産院長の娘さんだろう。誰か女性に手をにぎってもらっている。

 

夫が院長と雑談している。「旅行よくするの?」「はい、昨年はベトナムに」

入院のキャリーケースに貼りっぱなしのドイツ鉄道のシールをみてだろう。

 

もう波をこえてもすぐに次の波

到着時の「MAXの痛み」とやらを超えている。

 

1回1回 限界を超えていた。精神はイカれて身体だけが もう降りられないジェットコースターに の せ ら れ て い る。

 

 

「トイレいこう」と院長

「むり!」

 

体制を変えるのでさえ 無理かと思うのに、強制的にトイレへ。

きっとお産が思うように進んでいなかったのかもしれない。

 

トイレから出て部屋に戻ると波。(ほら、きた) 立ったまま夫にしがみつく。身体がふきとばされそうだ。

勝手に自分の頭を何かにこすりつけたくなって 夫の胸に頭をこすりつける。グリグリグリ

 

これ、赤子が産道をグリグリしてるのが私に憑依してる。

 

ここからもう別世界。

いきみもきた。

ベッドの壁に頭をこすりつける。何度も何度も。

赤子がそうしている。

 

「終わりはくるんですか?もう少しですか?」とヤケクソに聞く

 

「それじゃ陣痛遠のく」と院長。

 

助産師さんに誘導され体勢を何度も変える。

うつ伏せ、横向き 足をあげ...

最終的に夫が座っているその上に私が仰向けになった。

 

 

 

何回いきんでも出る気がしない。

こんなこどもだましのいきみで赤子がでてくるわけがない。(と妊娠中、便秘とたたかった私は思っていた)

 

全力のいきみと、陣痛かなんだか知らない波を、ギリギリの精神で のせられるがまま こなしている。そいういう状態。

 

夫いわく「この状態が永遠に続くのかと思った」

 

 

「ダメだわ。全然おりてこない」とか、そんな声がきこえる。

ならば、もっともっともっと!いきもう!

 

何分 何時間経っただろう。

 

夫の手を強く握りすぎていないか?でも確認の声がでない。

ただ、夫は「ん〜〜〜〜〜〜」とわたしに合わせていきんでいる。

 

そのとき

「髪の毛に触れるよ!」と 二週間前に自身も出産を経た F助産師さん。

希望の光がみえた。

 

このいきみでいいんだ。進んでるんだ。「ブツ」がみえてるんだ。

 

そこから何回もいきんでいたら 「ほら!旦那さん、頭!見える?」と。

 

(ああ.....もう無理。からだがムリ。生まれなくてもいい!!!やめたい、やめたいよう)

と思っているうちに スポンとでてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スプーンをつかわない息子のための食事

 

スプーンを近づけると フイっと顔を背け ハイチェアから脱出までしてしまう。
逆に 「手で食べれるもの」ならなんでも食べてくれる。

 


いままで朝なんか適当パン粥やオジヤをさくっと作っていたのに
わたしが台所にたつと ベビーゲートをつかんで怒って泣かれる中で 「まっててねー」なんてオヤキミッションでリズムが狂う苦行の週。

 

 

何枚小さなオヤキを焼いたかな

 

枝豆×さつま芋
牛肉×じゃがいも
鮭×じゃがいも×葉

 

いま私の実家に帰っているのですが、地元ならではの食材をつかってツミレを。


金目鯛×大豆
カツオ×里芋×ケール

 


自分で食べても....

う、うまい!

とくに 丹羽黒枝豆とさつま芋のおやき は息子皿から奪って食べる。


それと水分(?)接種目的で、寒天も作ってみました。トマト寒天。


オヤキやお好み焼きの冷凍ストックもできて 起動にのってきた矢先、またスプーンを受け入れてくれるように。


・椅子の配置換え
・スプーンを自分でもてるタイプに変更

しただけなのに。

 

 


彼の中でマンネリがあったのかもね。