Journal Hinoko Ameno

新米かあさんの記録です

乳児湿疹あるいはアトピーと手の届かない主治医のはなし

 

 

 

息子、生まれて数日くらいから小粒のニキビのようなものがぽつらぽつら出来ていた。

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助産師さん曰く「乳児湿疹」というものらしい。ソープで毎日洗ってあげて、とのこと。

 

湿疹は生後3ヶ月 目前には 四肢にもできて、顔は相変わらずニキビ面。
しかも頭皮には黄色いカスがいつもついていて、風呂上がりはソープじゃなく 野獣のにおいがしていた。
ついにはゴールデンウィーク、初夏の陽気で腹と背も湿疹が蔓延。見た目はアセモ。
桃の葉ローション、自家製のベルツ水、ワセリンやオリーブ油などでケアしていたが 本人が痒がり始めたので皮フ科へ行くことに決めた。
単純にグーグルで調べて 車で行ける範囲内で、評価が高いとこ。

 

 

わたしは家でお食い初めの支度をしていた。
息子を抱え皮フ科から帰ってきた夫は「アトピー 、だってさ...。」とB5大の紙切れを布団に置く。

ふたり 無言。

 

身体図とともに [体質 火事 ステロイド 保湿] などのワードスタンプが押された紙。

 

わたし 動揺。


「こ、これ アトピー なの?そんな簡単に?この月齢で?」

「多分、素人に分かりやすく病名をつけただけだと思う。アトピーって言っても定義がすごく曖昧だから。アトピーでもそうじゃなくても、同じ治療だよ。結果治ればいいよ。」と夫。

夫はアトピーのプロである。
彼は今でこそ健康体だが 幼少期からヘビーなアトピー、小児喘息で苦しんだらしい。大人になった今でもポリポリやっている。

 

息子はわたしに似ている。というかわたしの遺伝子が圧勝。濃いから。
夫は薄い。(髪も薄い)
わたしに似てるからアトピー遺伝子もかき消されて消滅するかと思ってた。しかしわたしも皮フは強くない。
アトピー(♂) × 皮フ弱(♀)
息子、逃げる余地なし。しゃーない。

 

アトピー」っていうなんだか やっかいそうな 大層なワードに最初は頭が真っ白になったが、

乳児のアトピーと成人のアトピーは、すこし違うもので、大概は1歳前後で快方すると知っている。だいたい乳児の湿疹を「アトピー性皮膚炎」と称さない医師もいる。
それに快方しなくても、大丈夫..!

 

 

その自信、

生後1ヶ月のころ息子は初めて風邪を引いた。わたしが移した。そのとき私は赤ちゃんのホームケアや感染症を調べていた。産まれて ひと月の小さい赤ちゃんを冬の小児科へ連れて行きたくない。
その折に とある小児科のホームページに辿り着く。自己紹介のページをみると ここの院長N氏は「無愛想かつハゲているので人気はありません」と自ら称し、「風邪はホームケアで」を推奨している。だからといっていわゆる「似非科学」的な思想はなく、むしろそれらには否定的。母乳育児や乳児湿疹、食物アレルギー、ステロイド剤について面白い記事が散らばる倉庫なのだ。ホームページも手製なのが可愛い。同じ地方にあるが、電車を乗り継いでも2時間はかかる。行けない。
わたしは共鳴し、夫にも見せ 熟読。セブンイレブンでプリントアウトしたものをとっておき、今でも見返す。

新生児が咳き込んだだけで 心臓がバクバクの、新米で、心配性の母親は このユーモア溢れるハゲで無愛想な先生に心底救われた。
以来わたしの 「手の届かない主治医」のひとりとして 困ったときはホームページへ駆け込んでいる。

 


あ、はなし逸れてた。その息子の湿疹、まずはステロイドで湿疹を消して、そのあと保湿に切り替え。というオーソドックスな方法。

治療編はまた今度。

 

下の書き留めは、N先生のホームページで印象的だった言葉です。

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